「かがく宇かん」は、科学者・中谷宇吉郎の生誕地であり「中谷宇吉郎雪の科学館」を保有する石川県加賀市と、一般財団法人中谷宇吉郎記念財団が協働して実施するプロジェクトです。平成30年度以降の本格始動に向けて準備室ウェブを設置し、調査・準備活動を公開していきます。
科学の心自然の姿、現象に素直に驚くことのできる感性。そして自然のさまざまな現象にいまだわれわれには知りえなかった、自然の《理》が示されていると考える。その理によって考えようとするのが、科学の心である。自分の心(自分の世界観、理論=先入観)にあわせて、世界を理解、説明しようとするのではなく、それをいったん脇におき、自然自身のもつ《理》に沿って、世界を理解する。それが科学の心によって考えるということである。
環境は知性である。自然は情報である。それ自身が知性である。宇吉郎は、雪を“天から送られた手紙”として読み解いた。変化する自然のすべての現れ、には、自然が行っている、さまざまな情報のやり取り、ネットワークが示されている。自然は呼応しあう大きな知性、精神とも捉えることができる。
学ぶ力を 学ぶテクノロジーの爆発的な発展に伴う、予測不可能な現代に対応し、生き抜いていくための“精神あるいは知能の柔軟性”を育む。たえず変化し更新されていく技術、知識を柔軟に受け入れ、身につけていく力、あたらしい技術、知識を学ぶ能力を学ぶ。身につける。
日本の代表的実験物理学者。雪の研究と人工雪製作で知られる。戦争とその前後の困難な時代に、世界に先駆けた数々の研究領域を切り拓き、雪氷学の礎を築く。人工雪の製作過程を微速度撮影した映画「Snow Crystals」(1939年)など、科学映画の製作にもいち早く取り組む。 戦後、研究の場をアメリカへと広げ、対象も雪から氷、さらにグリーンランドの氷冠へと進める。早くから地球の気候変動や温暖化にも着目し、科学者として多くの社会的発言も遺す。氷の研究は未完のまま、惜しまれつつ61歳の生涯を閉じた。寺田寅彦を師と仰ぎ、その学風や科学随筆をも継承している。
問合せ先一般財団法人 中谷宇吉郎記念財団150-0001 東京都渋谷区神宮前 1-21-1原宿グリーンランド202Mail: info@nakayafoundation.or.jpTel: 03-6804-1507http://nakayafoundation.or.jp/